ビタミンB1のはなし
炭水化物の代謝に関係しているのがビタミンB1です。
ごはんやパンだけでなく、甘いものを体で利用するためにも、必要な栄養成分。
水に溶ける性質なので、過剰症はありませんが、
調理によって失われることが多いです(食品成分表の2/3~1/2程度しかとれていない)。
欠乏症は、脚気やむくみ、心臓肥大など。
生の貝類や甲殻類に含まれるアノイリナーゼ(B1分解酵素)によって失われます。
たまねぎやニンニクに含まれるアリインは→刻んで細胞膜をこわすとアリシンになり
ビタミンB1の働きを7倍にも高め、持続させることができる香りの成分です。
抗酸化作用ももちあわせているため、血液の流れをよくしたり、老化予防に役立ちます。
アリシンとビタミンB6が結合することで、インスリンの分泌もよくしますから
糖尿病の方は、普段からこれら3つの栄養成分(ビタミンB1・アリシン・ビタミンB6)
を注意してとれるといいですね。
アリシンは空気中に長くおくと失われてしまうので、新鮮なものを刻んで利用しましょう。
ビタミンB1供給源によい食品は
豚ヒレ肉や玄米ごはん、うなぎなどです。
ビタミンB1の効果を高める献立例
豚肉のオニオンソースかけ
豚ヒレ肉 60g
塩こしょう
にんにく 1かけ
オリーブオイル 3g
たまねぎみじん切り 1/2個分
こんぶポン酢 15g
みりん 10g
1・豚ヒレ肉は、刻んだにんにくを入れた油で焼き、途中しおこしょうする
2・こんぶポン酢とみりんを合わせて鍋でひと煮立ちさせる
3・たまねぎは細かくみじん切りにして、2と合わせる
4・1の上から3をかけていただく
ポイント
たまねぎを洗いすぎると、アリシンが水に流れてしまいます。
洗ってから切るようにして、みじん切りにしたらそのまま使いましょう。
豚肉はコゲると癌のもとになります。
弱火でフタをして焼いたほうが、仕上がりもやわらかくジューシーですよ。